材料開発
2021年新卒入社/生命環境学部卒
材料開発課へ配属。新材種の商品化に向け、試行錯誤する。
新規設備導入を社長に提案するなど、合金製造工程の見直しをリード。
2人の後輩指導に携わる。同業他社や大学の研究者を相手に、会社を代表して研究発表を担当。
入社前は、社会人になることへの期待と不安が入り混じっていました。そんな時、心の支えになってくれたのが同期の存在です。自分を含めて、同期は8人。当時はコロナ禍で業績が下がっていたので、「おれたちが起爆剤になるんだ」とみんなで熱く語り合ったのを覚えています。同時に研修を受けた中途入社の方たちも熱い思いを持って入社しており、周りの人と話すのが楽しかったです。
入社当初から、何か相談したいことがあるときは必ず側に同期がいてくれました。開発においても、他部署を頼りたいときは各部署にいる同期が窓口になってくれています。そういう意味では、架け橋でもあり、戦友のような存在でもあります。
私の担当は、超硬合金の皮膜となるコーティングの新材料の開発です。私が構想したレシピで試験片にコーティングし、硬度や密着性、結晶構造を評価します。試験結果を踏まえて、再び違う条件で試作して……を繰り返し、うまくいけば約1年の期間を経てコーティング材の完成となります。
考案した新材料が何の問題もなく完成することは、まずありません。試験結果を見ると、あの数値が良くない、この数値をもっと上げたいと思うことばかり。ただ、それをどうやって解決していくのかを考えながら開発に臨むのがおもしろいです。原料から一貫して商品を生産していることがダイジェット工業のメーカーとしての強みになっており、その一翼を担うプレッシャーはあります。一方で、フィールドテストを実施していただいたエンドユーザーから「使いやすくなった」「工具寿命が伸びた」などの評価を直接聞ける機会があり、私にとっては一番の仕事のやりがいとなっています。
ダイジェット工業は、若手のうちから様々なことにチャレンジできます。最も印象に残っているのは、超硬合金の原材料の新しい混合方法を提案し、設備導入にまでこぎつけたことです。最初のうちは、課内では提案の実現が難しく、諦めムードが漂っていましたが、「この方法でなければ、高硬度製品の加工ニーズが高まっている市場で戦える超硬合金がつくれない!」という強い信念のもと、裏付けデータを取り、資料を作って上司を説得しました。当時入社2年目でしたが、社長も出席する開発会議に自分も出て直接プレゼンをすることもできました。まだ残っている課題もありますが、この方法により新たに2材種が完成し、会社への貢献を実感しています。
また、開発に関わる者として、業界団体の催しで研究内容を発表する機会もありました。国内トップクラスの技術力を誇る他社の開発グループの部長さんから「興味深い報告でした」と言ってもらえたことは、今でも忘れられません。
材料を開発するにあたって大切なことは、他部門の人たちにも積極的に協力を求めることです。やりたいことを実現するには、賛同してくれる仲間の存在が必要不可欠。開発でいろいろな条件を試す際には、時には製造側に負担をかけてでもやらなくてはなりません。でも、「あいつの言うことならやってやろうか」と思ってもらえるように、普段から信頼関係を築くことが大切です。
私にも尊敬する上司や後輩がおり、信念を持ってやりたいことを実現している姿がすてきだと感じます。これからも周りと切磋琢磨し、新しい案を出し合いながら、共にダイジェット工業の発展に貢献していきたいです。今の私の目標は、主力材種の開発です。ダイジェット工業の代名詞となるような材料をつくれるように頑張ります。
あなたを必要としている会社は、必ずどこかにあると思います。納得のいくまで就職活動を頑張ってください。自分も何社も受けました。
欲を言い出したらキリがないですが、それでも全力を出し切ったと言い切れるほど努力することが大事なんだと思います。
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